まちづくりコンテストの成果

今回初めて、このようなコンテストを開催した意図は「より多くの市民に郡上市のまちづくりに関心を持ち、その主体として積極的に関わってもらいたい」という想いからでした。

これまで"まちづくり"は、行政や地域団体がやることと思われていましたが、本当の意味でのまちづくりはそこに暮らす市民、住民のニーズを実現していくことです。

そのためには、単に要望とか陳情とかというレベルにとどまらず、「自分たちにできること」を市民・住民レベルで実践していくことです。
もちろん、一人の力はたかが知れています。できないことも多いのですが「私はこうしたい!!」という想いを多くの人に伝えるだけでも、その想いに共感したり、協力者が現れたりして、自分にできない部分をサポートしてくれるつながりが生まれたりします。

そのようにして市民協働というスタイルが地域の中で定着すると、これまで不可能だと思われていたようなことまで、地域の中で実現することができるかもしれません。

そのような可能性につなげてゆくために、今回はコンテストという形態をとり、より多くの市民に参加していただこうと企画しました。

そして、その中でも今回の大きな成果は、中学生や高校生の皆さんにも企画提案をお願いしたことです。
とかく"難しい""わかりにくい"といわれるこのような分野を子供たちの素直な視点や柔軟な思考で提案してもらえば、より多くの人々に関心を持ってもらえるだろうという思いからです。

 

結果は私たちの想像を上回りました。
子供たちは、子供たちの視点から地域課題を捉え、この地域が未来に向けて発展していくためには何が必要であるのかを考えていました。
地域文化のこと、観光のこと、商業のこと、住み良い暮らしのこと、農業や森林のことなど、地域生活や地域の未来のために不可欠なさまざまななテーマについて的確に捉え、その課題解決に向けたアイデアを出してくれました。

私たちは、子供たちのことを侮っていたのではないでしょうか。
大人が地域のことを考え子供たちに残してゆく。

 

子供たちは大人たちが抱えている現状問題や将来不安についてよく見ています。そして、自分たちにできることを考え始めています。

まさに、市民協働の萌芽が若者の中から生まれているということです。

そして、次のステップはこちら側の問題です。
多くの市民からいただいた、市民協働のアイデアを実現していくためのプロセスです。
今はまだ、一人の想いでしかないアイデアを、①その推進主体(エンジン)を誰が担うのか②必要なリソース(お金や資源)をどのように調達するのか③活動やイベントを運営していくための役割分担(市民・行政)など、具体的なムーブメントに変えていかなくてはなりません。

市民協働センターはそのヘッドオフィスとなって、具体化へのプロセスに進んでまいりたいと考えています。

新たなチャレンジやアイデアなどありましたらどんどん市民協働センターにお持ちよりください。